<稚貝のまきかた>
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実際に稚貝を放すとき、瓦や大きな貝殻などに付着させた状態で海中にまくと、うねりや波で付着物ごと移動してしまったり、浅い場所だと打ちあがってしまいます。
そしてアワビは夜行性のため、日中はほとんど動きません。海中に放たれたからといって、すぐに隠れ場所を探して移動するかというと、そうでもないのです。何かに付着した状態だとその方が安全と思ってじっとしています。そうして付着物ごと海底をゴロゴロ移動していると、外敵に見つかりやすく、食べられてしまいます。
そのため、何にも付着させずに、稚貝をそのまま磯場に置くか、岩の隙間に入れ込むように撒くと、付着していないと安定しないアワビはすぐ移動を始めるため、外敵からも隠れやすく、夜になって餌を探しに行くのもスムーズです。
(左の写真は放流されてすぐの稚貝) |