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マダイ放流場所の改変

  2020年度よりマダイの県内一斉放流が
活魚運搬船による沖合い放流から
漁港などからの岸壁放流に変わりました。

理由としては、第一に従来の沖合い放流では放流する場所の水深が深いため、放流された稚魚が隠れ場となる海底近くに移動する途中で大型肉食魚に捕食されるリスクが高いことがあります。
また、マダイの生態として稚魚たちは成魚になるまでは浅場で生活することが知られています。
沖合いで放流されたあと浅場まで移動しているなら、放流場所を浅場にすることで移動中の捕食リスクは抑えられることが予想され、合理的です。
  漁港で放流することによって、地元の漁業者による立合いがしやすくなったことも変更に伴う利点です。

実際に放流を見てもらうことによって事業への理解が深まったり、意見交換も可能になりました。

岸壁放流することで釣りによる稚魚の減少を心配する声もありますが、大型魚による捕食圧や、結局は浅場まで移動してくることを考えると、やはり岸壁から放流した方が効率は良いのではないかと考えています。釣り人に対しては、再放流を促すことで減少を抑えられれば、と思います。
  2021年度の放流では、いくつかの箇所で放流後の稚魚がしばらくその場に留まっている姿が見られました。放流直後は新しい環境に慣れる時間が必要なようで、翌日確認すると姿は見えなくなっていました。
沖合い放流で同じことが起こっていたとしたら、更に捕食圧が高かったことになります。
沖合い放流でもマダイの放流効果は得られていたことから、今回の放流場所の変更によってより大きな放流効果が期待されます。

(掲載日:2021.8.26)


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